かんきつの香りとジャスモン酸🍊
今日少し、ジャスモン酸に関連して少し興味深い記事を発見したので記録に。
ちなみにジャスモン酸というのは植物ホルモンの1種で、植物が外的傷害を受けたときに耐性物質の作製を誘導する働きを持つ。名前の通りジャスミンの香りに含まれる成分の一つでもある。
そしてこのジャスモン酸は私の今の研究テーマなのだけれどその話もまたいつか。
―『カンキツの香り成分で病気を抑える』 島田 武彦―
https://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/files/25195ddd854657f147838841bf7bdb99.pdf
かんきつ類にはテルペンという香り成分が含まれている。そのテルペンの一種に「d -リモネン」というのがいる。このd -リモネンは植物の腐敗を防いだり菌の繁殖を抑制したりする働きを持っている。
↓
遺伝子組み換えでd -リモネンを持たないオレンジを作製!
(つまり、植物の腐敗を防いだり菌の繁殖を抑制がなくなったオレンジができた。)
↓放置・・・
病原菌耐性を持たないのに腐らない。
↓
何故!?
ということで調査の結果ジャスモン酸含有量が増加していたことが分かった。
――――
というのが概略なのだけれど、どうしてd -リモネンをのぞいたことでジャスモン酸が増えたのかは不明・・。もったいない。もっと文献調査が必要になりそう。
加えて新しい実験も思いついたのでそちらもゆるりと😀
香り発生実験装置作成中🔨
香りと発芽の実験のための香り発生実験装置作成中。
— すーぽこ (@poco_su_lab) 2018年1月27日
卵パックに香り付き脱脂綿詰め込んでタッパーの蓋に貼りつけただけ。
でもこれがなかなか便利(笑) pic.twitter.com/AiV7krwoVK
【実験】ちぎられた植物のにおいと発芽🌱
今回も引き続き、植物の発芽とにおいの関係性に関する実験。
――植物ホルモンと今回の実験について――
植物ホルモンの中でも特にストレス(食害や環境変化)に応答するものは、ストレスを感じた際に、何らかの匂いのついた揮発性物質を放出し、周囲の仲間に危険を知らせます。その信号を受け取った仲間の植物たちはせっせとストレスに対処する準備をしてゆくのです。
そんな揮発性物質の香りのひとつが「みどりのかおり」。いわゆる植物をちぎった時に香る青々しいにおい。
自分の近くで他の植物が葉をちぎられるような状況なら、匂いで危険を察して発芽してこないだろうという推測のもと、Let's experiment!!
――実験方法――
湿らせた脱脂綿上にレタスの種(×6粒)をまきタッパーの中に。
においのもととなる葉を千切り、茶こしパックに入れ、タッパーの蓋部分に装着し、レタスの発芽の様子を観察。
今回の実験6パターンは、下記の6種。
①葉無し
②雑草①
③雑草②
④ガザニア
⑤シクラメン
⑥クローバー
実験環境作成中
謎の雑草①②の正体↓
――実験結果――
開始から五日後の様子。
どのタッパーのレタスも順調に発芽、成長が認められ、特に発芽抑制、促進などは見られなかった。
微かにガザニアの葉を刻んで入れたタッパーは成長が遅いような気がする。また、刻んだガザニアの葉と脱脂綿が触れていた部分が赤く染まっていたため、さらなる関連性を調べたい。
――結論――
みどりのにおいと植物の発芽に関連性はない😭
【実験】植物の発芽とにおい🌱
今回の実験は植物の発芽とにおい関係性について♫
植物ホルモンの中でも特にストレス(食害や環境変化)に応答するものは、ストレスを感じた際に揮発性物質を放出し、周囲の仲間に危険を知らせる働きを持つことがあり、その信号を受け取った仲間の植物たちはせっせとストレスに対処する準備をしてゆきます。
そんな揮発性物質には香りがついています。
ということで今回のテーマは、合成された香りだけ(危険信号が無い)に、植物たちは反応するのか??
――実験方法――
湿らせた脱脂綿上にレタスの種(×6粒)をまきタッパーの中に。
タッパーの蓋部分にはそれぞれ水で湿らせた脱脂綿、香るアロマオイルで湿らせた脱脂綿を貼りつけました。
ちなみに、信号物質の入っていないアロマオイルの香りを危険信号だと勘違いしているならば、レタスの発芽は抑制されるはず・・・・!
だって今発芽しても周りが危険状態だから・・・・・・。
――実験結果――
開始日
左:水がしみ込んだもの 右:アロマオイルがしみ込んだもの
光の反射で写真を撮るのも難しい(〃⌒∇⌒)ゞ
アロマオイルの方のタッパーは少しでも蓋をあけると、猛烈な匂いが!!
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4日目
水(左):発芽数4 アロマオイル(右):発芽数0
紫色で囲われているものが発芽している種。
――考察――
歴然とした差が出ました!
水(普通の栽培環境)タッパーにおいては4/6の発芽率であるのに対し、香りを充満させた環境では発芽率0。
アロマオイルの香りに騙されて、実際には危険信号を受信していないのに、ストレス対処物質が作られ発芽が抑制された可能性が示唆されます。
しかし使用したアロマオイルの成分自体も不明瞭な点が多いため、他に何か影響を与えるものが存在したかもしれない・・・・。
今後の実験でさらに精査していきたいですねฅ(=・ω・=)ฅ
――結論――
植物ホルモンによる危険信号がなくても、匂いだけでストレスへの対処が行われている可能性がある!
初挑戦の今記事。文字で不特定多数の人により簡潔かつ正確に情報を伝えることのなんと難しいこと!!もっと素敵に理解しやすいような文章が書けるよう・・・頭を悩ませていきたいと思います~👊✨
ご挨拶ฅ(=・ω・=)ฅ
植物ホルモンに興味を持ち、タンポポを中心に色々と研究を楽しんでおりまする。
次記からは具体的に研究の様子について記録していきたいと思います(*´∇`*)
よろしくお願いいたします♡